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四季折々に思うこと Ⅱ-26

踏花舎 倉橋みどり

「ウド」 イラスト・榎森彰子

年明け早々に、念願の音羽山観音寺へお参りした。
観音寺は奈良の桜井にある尼寺で、NHK Eテレの「やまと尼寺 精進日記」でご存じの方もあるだろう。
飛鳥時代、もともと妙楽寺という寺院だった談山神社の、鬼門封じのお寺として開かれたのが始まりだそうだ。
ご本尊は木造千手千眼十一面観音様で、眼病に霊験あらたかだという。

昨年の1月、番組が書籍化されたとき、奈良市内の書店で、ご住職たちのトーク&サイン会を開くことになり、進行役をつとめた。
事前に観音寺へうかがいたかったのだが、どうしても時間が取れない。
なにせ、観音寺までは、駐車場から約40分も山道を登るしか方法がないのだ。

お会いしてみて、ご住職の後藤密栄さん、副住職の佐々木慈瞳さん、お手伝いのまっちゃんの自然体の暮らしぶり、おしゃべりにすぐにファンになってしまった。番組も好評で、昨年末に書籍第2弾が発売。
今年1月5日に再び、トーク&サイン会も行うこととなり、またも進行役に。それまでには今度こそ観音寺さんにお参りしておきたい。
よく晴れた三が日の最終日。予想以上の坂道の連続に、足はふらふらになって到着。何度も深呼吸し、ご本尊に手を合わせているうちに疲れも吹っ飛んだ。

新玉の仏に千の手と眼(まなこ) みどり


            

倉橋みどり

奈良に暮らし、奈良をこよなく愛するフリー編集者・文筆家。著書に『奈良の朝歩き、宵遊び』など。奈良の歴史・文化を編集発信するNPO法人文化創造アルカ理事長。武庫川女子大学非常勤講師。奈良女子大学なら学研究センター協力研究員。俳歴33年の俳人でもあり、NHK文化センターほかの講師、俳人協会幹事を務める。