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第50回 やまゆスイーツのマーマレード

フォトライター 八木洋行

英国マーマレードアワードで、2016年から4年連続で金賞に輝く「四季のジャム工房 やまゆスイーツ」が、藤枝は蓮華寺池公園近くにあるのを知って駆けつけた。
工房の主小野延子さん(昭和50年生まれ)は、たおやかな笑顔が素敵な2児のお母さんだった。

ジャムづくりのきっかけはと聞くと、
「母親が毎年イチゴの時期になるとゴジャムを作ってくれたんです。ジャムにしておけば1年中食べることができるからといって……。
実は実家は沼津の鰹節屋です。
やまゆスイーツのやまゆは、実家の屋号を頂いたんです」

延子さんは、小学生の頃から母の横でジャムづくりを手伝った。
また、双子の延子さんは1,285g、8分後に生まれた妹は925gと未熟児だった。
祖母の手づくりのおやつと母のイチゴジャムは、双子の姉妹には命の糧だった。

延子さんは2児の母親になって、赤ちゃんも子供も安心できるスイーツをつくろうと、2009年に
工房を立ち上げた。といっても自宅をその工房に、玄関が店というスタイルだ。

英国マーマレードアワードとは、イギリスの湖水地方にあるダルメイン館の主人ジェーン・ヘーゼル
・マコッシュが、イギリス伝統のマーマレード作りを見直してほしいと、2005年に始める。
最初は30本程度の応募だったが、昨年は世界各国から3千本を超える応募があり、世界が注目する大会に
なっている。

食材にする果実は地元藤枝産と、沼津の実家の畑で実る祖母が大事に育てた金柑も使う。
昨年金賞に輝いたマーマレードは祖母の金柑を使ったものだった。
砂糖は北海道のてんさいグラニュー糖を使用。
大地の中で育つ大根から採る砂糖は、体を冷やさないからだ。
てんさいは、ほうれん草の仲間ながらその根が丸大根に似ているところから、サトウダイコンとも呼ぶ。
暑いところで育つものは体を冷やしやすく、寒冷地に育つものは体を温めるという漢方の考えがあるが、
北海道産のてんさいグラニュー糖は体を温めるはずだ。
祖母、母、延子さんと手渡される手づくりは、命をつくるという思いが金賞に輝いたのだと思った。

やまゆスイーツ

住 所:藤枝市五十海1-2-3
電 話:054-645-3935
時 間:月・木・金 10時~19時(月曜は17時まで)