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第65回 あいおいのピザ

フォトライター 八木洋行

島田宿の西はずれ、大善寺の時の鐘が 明六つを知らせると、大井川の川越しが 開始された。
旅人は鐘を聞くと大急ぎで 川会所へ向かい、川越しの札を求めた。 雨の降り具合では大井川を越せなくなる。
なんとしても早く大井川を越えたい一心 で、旅籠から川会所へ駆けたものらしい。

その大善寺から東へ50メートル、手づくりの石窯で焼くビザが評判の「かふぇあいおい」がある。
マスターの片川健志さん(昭和29年生まれ)は、やたら声が大きく、絶えず笑う。店は2006年4月1日にオープン。
それ以前はオートクチュールのブティックだった。片川さんは洋服デザイナーで、立体裁断師でもあった。しかし、時代は既製服が主流に…転職を迫られた。51歳だった。

どうして食べていこうか…二つテーマを掲げた。
大声で笑い、その波動で幸運を呼び込む。
次に、大健康の自分が食べ物を作り大健康を広げる。
ラーメン屋、和食屋、ピザ屋が思い浮かび、すぐピザ屋に決めた。
イタリアにも行ったことがないのにと…しばし考えたのではあるが、3つの中で一番楽だからというのが理由だった。
ピザとパスタ、ドリアを大急ぎで独学。ピザ窯は石で自作。薪は楢材に決めた。
野菜類は直接農家の畑で見て契約。チーズはケチらない、大盛だ。

さっそく、ランチメニューからマルゲリータピザを注文。飲み物とサラダ付きで1,200円だ。
ピザがデカい。こりゃ一人では無理かも…。三角に切って引きだす。
ピザ生地が薄い。その薄焼きの台に完熟トマトがチーズの海に溺れている。
片手では無理だ。両手で口へ運ぶ。
うんうんうーん、薄いピザ生地のパリパリ感に頷きながら、チーズがトマトを抱きしめているそのまんまを噛む噛むごくり。
久々、ピザと格闘だ。 

テーブルの片隅に緑のタバスコ(ハラペーニョ)とオリジナルハバネロなど4種類が行儀よく並ぶ。
マスターのこだわりと真面目さが伝わる。
そしてBGMのノラ・ジョーンズ「Carry on 」が浸みたよ、本当に。
次回はシーフードドリアだな。

かふぇ あいおい

住 所:島田市本通1丁目2907
電 話:0547-36-6123
営 業:11時30分~14時30分 17時30分~21時30分
定休日:月・火(祝日の場合は営業)