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549 草津宿郊外にふわとろガトーショコラ

焼き上がりを確かめる古市保パティシェ

今年度の社会人大学で、「50歳からの快眠ガイド」というご講演をいただいた、宮崎総一郎先生(2004年滋賀医科大学で日本初の睡眠学講座特任教授に就く)のお気に入り洋菓子店「洋菓子工房チィーフル」を滋賀県草津に訪ねた。
JR琵琶湖線の南草津駅から徒歩20分、旧東海道と、新しい住宅地につけられた道が交差する微妙な角に店はある。   

ニコニコ笑顔で迎えてくださったのはご主人の古市保さん(昭和29年まれ)。西洋料理のコックさんという風貌の方で、ここ草津生まれ。とにかく洋菓子が大好きで、18歳で京都の洋菓子店ローシェへ。ここで35年間修業して平成20年10月に現在地で独立した。
まずさっそく店名の意味を聞くと、「はは、古市を逆さにしたんです」とあっさり。

宮崎先生ご推薦の「ショコラショコラ」は、いわゆるガトーショコラ(焼きチョコレート菓子)だが、ココアのスポンジ生地とチョコクリームの柔らかフワ感が同質。その工夫を聞くと、「生地は簡単にいえば卵・砂糖・薄力粉・ココア・生クリームなんだけど、生クリームを多めにしている点だね。それと、かき混ぜ具合」。
ココアと薄力粉を篩にかけて、卵と砂糖をゴムベラで混ぜる加減は、修業で躰が覚えた感じが頼りという。
後は焼きの加減でフワ感としっとり感が決まるそうだ。

甘味は砂糖の5倍の値段という天然の糖質、パラチノース(ゆっくり消化吸収する糖質)を使用。
スローカロリープロジェクトに加入しており、先を見て糖質にこだわっているという。
喉ごしも胃の中も、甘さがいちゃつかないすっきり感がある。

草津は東海道と中山道が交わる所にあり、江戸時代には草津宿として発展。
織田信長は、将軍足利義昭から管領または副将軍職を提示されたが辞退。
その代りに堺、大津、草津の支配権の承認を要求している。
草津は琵琶湖の湖上交通と東海道、中山道が交わる湖東の要であった。
それ故か、江戸時代に置かれた田中七左衛門本陣は、全国に残る本陣の中でも最大規模の構えを有し、現在182冊の宿帳が残されている。その中に浅野内匠頭、吉良上野介、皇女和宮、シーボルト、新撰組などの休泊が記されている。

本陣のすぐ近くで中山道と東海道が交わる。
そこはまた、中山道が天井川の旧草津川を潜る場所でもあり、歴史遺跡が集中している。
草津を訪れたら本陣を見学して、洋菓子工房チィーフルにも寄りたい。

中山道と東海道の交わる辻
草津宿本陣











洋菓子工房チィーフル 
滋賀県草津市野路6丁目11-11

文・写真 八木洋行